睡眠障害

不眠症の診断・治療

【不眠障害(不眠症)】
最新の睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3:2014年に米国睡眠医学会刊行。日本語版は2018年7月発刊)では、不眠症(Insomnias)は「不眠障害(Insomnia Disorder)」に病名が変更されました。  

厳密な「病気」としての不眠障害(不眠症)は、下記の不眠の症状に加えて、不眠が原因で日中の活動に支障(日中症状)が生じた状態をいいます。

不眠の症状

不眠の症状
  • 入眠障害:以前に比べて寝付くまで30分以上かかるようになった
  • 中途覚醒:一晩に2回以上、目覚めてしまう
  • 早朝覚醒:以前に起きていた時間よりも2時間以上、早く目覚めてしまう

※主観的で定量化が難しい「熟眠障害」はICSD-3では「不眠症状」から除外されました。

日中症状

  • 疲労または倦怠感
  • 注意力・集中力・記憶力の低下
  • 社会生活や家庭生活や就業生活上に支障、または学業低下
  • 気分がすぐれない、イライラしやすい
  • 日中の眠気
  • 行動の問題(衝動性や攻撃性が増す)
  • やる気・気力・自発性の低下
  • 過失や事故を起こしやすくなった
  • 眠りについて心配し悩むことが増えた

これらの不眠の症状と日中の症状が少なくとも週に3日以上、3ヶ月以上認めた場合、「(慢性)不眠障害」の診断になります。

※下位分類
・慢性不眠障害:不眠症状が3ヶ月以上持続
・短期不眠障害:不眠症状が3ヶ月未満
・他の不眠障害

不眠の原因

不眠症状を起こす原因は以下の5つに分類されます。

  • 心理学的原因(Psychological):ストレスなど
  • 生理的原因(Physiological):不規則な生活習慣、就寝環境(熱帯夜や寝室の温度・湿度、騒音など)
  • 精神医学的原因(Psychiatric):うつ病や不安障害、アルコール依存など精神疾患に伴う不眠
  • 身体的原因(Physical):体の病気による不快感・痛みなどが原因
  • 薬理学的原因(Pharmacological):服薬している薬の副作用や、お酒・カフェイン飲料・喫煙など嗜好品によるもの

当クリニックでは、問診票や睡眠質問紙標を用いて、不眠の原因、不眠症状の特徴を評価したうえで、適切な生活習慣指導・薬物療法を行います。治療による症状の改善の程度についても定期的に睡眠質問紙票を用いて評価します。

※躁うつ病や統合失調症に伴う不眠の場合、不眠症状だけを単独で治療することは難しく、また、不眠症状が、これらの精神科の病気の症状(残遺不眠と言います)の場合、元の病気の治療を優先しないと、精神科的な病気が再発・再燃するリスクが高いとされています。今までに躁うつ病や統合失調症で他の精神科医療機関で治療を受けたことのある方は、必ず主治医と相談の上で、紹介状を持参の上で当クリニックへの受診をお願いします。病状によっては、もとのかかりつけの医療機関、あるいは精神科の専門的医療機関の受診をお願いすることもあります。

慢性不眠障害(不眠症)の原因

不眠症状が慢性化する原因として、

  • 素質:不眠障害(不眠症)になりやすい体質
  • 結実因子:受験勉強や仕事の負担、人間関係など、不眠のきっかけになりうるストレスイベント
  • 永続化因子:不眠そのものがストレスになり、布団・ベッドに入ると無意識に緊張してしまい、眠れず、眠れないことがストレスになって、一層、眠れなくなる

という3つの因子が関わっているとされています(Spielmanの不眠慢性化モデル)。 素質(体質)を変えるは難しいですが、ストレスにさらされて不眠症状がでた初期の段階で、不眠症状が永続化する前に適切な治療を行うことで、多くの不眠障害は改善が見込まれます。

慢性不眠障害が長く続いてしまうと、不眠に対する不安や、睡眠薬で眠れていても薬に対する不安が強まり、また、自己判断で服薬を止めてしまうことによる不眠症状の悪化・再燃が、一層、不眠への不安を強めてしまい、不眠が悪化してしまいます。この場合、不眠に対する不安・こだわりや布団・ベッドに入ると無意識に緊張してしまう状態(「身体化された緊張」と「学習された睡眠妨害的連想」と言います)を解消するため、安定して眠れるようになるまで、必要最小限の睡眠薬を継続して服用し、症状の改善を見ながら減薬をおこないます。どうしても、不眠に対する不安やこだわりが改善しない場合、不眠に特化した認知行動療法(Cognitive-Behavioral Therapy for Insomnia:CBT-I)の適応になります。CBT-Iの適応、希望の場合、CBT-Iが可能な医療機関への紹介を検討いたします。

【CBT-Iの一般向けの参考書】

【院長の「不眠」に関する業績】

医学系雑誌

  • 中村真樹、井上雄一:痛み、痒みによる睡眠障害に対する睡眠薬の使い方,眠りと医療 3(1):28-33, 2010
  • 中村真樹、井上雄一:不眠に関連する障害、EB NURSING 11(2):20-23, 2011
  • 中村真樹、井上雄一:不眠をめぐる心気的な訴え、妄想、精神科治療学、27(8):1007-1012,2012
  • 中村真樹、井上雄一:認知症の不眠とその治療、日本臨牀 71(6):1121-1127, 2013
  • 中村真樹、井上雄一:非Bz系・Bz系睡眠薬−基本を知る、月刊薬事 56(4):497-503, 2014

論文(共著含む)

  • 中村真樹、高橋玄、松岡洋夫:Olanzapine追加投与により強固な熟眠感欠如が改善し、その後、大うつ病エピソードの改善を認めた難治性うつ病の一例.精神科治療学, 22(8):955-959, 2007
  • Okajima I, Nakamura M, Nishida S, Usui A, Hayashida Km Kanno M, Nakajima S, Inoue Y. Cognitive behavioural therapy with behabioural analysis for pharmacological treatment-resistant chronic insomnia. Psychiatry Res 2013;210(5):515-21

書籍

  • 中村真樹、井上雄一:睡眠薬は意識を下げる薬?「睡眠薬プラクティカルガイド」(石郷岡純 編著)中外医学社,pp161-162
  • 中村真樹、井上雄一:睡眠薬は睡眠を深める?!「睡眠薬プラクティカルガイド」(石郷岡純 編著)中外医学社,pp163-164
  • 中村真樹、井上雄一、OTC・サプリメント、「不眠の科学」(井上雄一・岡島義 編)朝倉書店,pp101-107
  • 中村真樹、井上雄一:ラメルテオン、「精神・神経の治療薬事典、専門医からのアドバイス2014-‘15」(総監修:樋口輝彦) 総合医学社、pp190-191
  • 中村真樹、井上雄一:Q113糖尿病患者の睡眠障害に用いる薬剤を教えてください「糖尿病治療薬クリニカルクエスチョン120」、診断と治療社
  • 中村真樹、井上雄一:VI.精神科診療に役立つ質問票、症状評価尺度:概要と利用法、4.睡眠障害、「外来精神科診療シリーズ メンタルクリニックでの診断の技と工夫」、中山書店
  • 中村真樹、井上雄一:VI.疾患ごとの精神療法のコツ、4.睡眠障害、「外来精神科診療シリーズ メンタルクリニックでの精神療法の技と工夫」、中山書店

学会発表(共演含む)・学会講演

  • 中村真樹、杉浦健生、駒田陽子、難波一義、尾崎紀夫、井上雄一:パニック障害における夜間睡眠時パニックの臨床的特徴、第1回不安障害学会、東京(2009.3)
  • 中村真樹、杉浦健生、駒田陽子、難波一義、作田慶輔、林田健一、渡邊芽里、井上雄一:夜間睡眠時パニックの臨床的特徴、第29回日本精神科診断学会、東京(2009.10)
  • Isa OKAJIMA, Kenichi HAYASHIDA,Masaki NAKAMURA,Meri WATANABE,Akira USUI,Kayo SHIBUI,and Yuichi INOUE:Effectiveness of cognitive behavioral therapy on patients with hypnotics-dependent chronic insomnia.
  • 岡島義、林田健一、中村真樹、渡邊芽里、碓氷章、渋井佳代、井上雄一:慢性不眠症患者に対する薬物療法と認知行動療法の効果‐改善者と非改善者の特徴比較‐、第35回日本睡眠学会、名古屋(2010.7)
  • 中村真樹、井上雄一:OTC睡眠補助薬、シンポジウム5睡眠薬の現状と今後の展望、第20回日本臨床精神神経薬理学会・第40回日本神経精神薬理学会合同年会、仙台(2010.9)
  • 中村真樹、井上雄一:シンポジウム「精神疾患と睡眠障害」‐パニック障害と睡眠障害‐、第37回日本睡眠学会、東京(2012.6.28)
  • 中村真樹:睡眠障害とGERD「睡眠障害‐体内時計の観点から‐」、第20回日本消化器関連学会・ブレックファーストセミナー、神戸(2012.10.13)
  • 中村真樹:第14回日本外来精神医療学会イブニングセミナー:糖尿病と不眠症、宇都宮(2014.7.12)
  • 中村真樹、岡島義、中島俊、羽澄恵、田村典久、松井健太郎、佐藤萌子、井上雄一:不眠症における脳内物質の変化と臨床的特徴、第41回日本睡眠学会、東京(2016.7.7-8)

一般・企業・医師会等向け講演

  • 高齢者の睡眠障害、第3回東北軽症うつ勉強会,仙台(2007.2)
  • ストレスと眠り、練馬区関保健所精神保健講演会、東京(2009.2.4)
  • 睡眠と生活習慣病、練馬区関保健所精神保健講演会、東京(2009.7.16,2010.6.30)
  • 知って納得!睡眠学、八潮市「こころの健康講座」、埼玉(2011.2.9)
  • 「不眠症治療を考える」:不眠症治療Up to Date-これからの薬物療法を考える-(奈良、名古屋、大阪、東京都・市区医師会など計16回)
  • 田辺三菱製薬株式会社城西営業所勉強会:睡眠障害とうつ病の関係、東京(2012.3.23)
  • 吉富薬品株式会社勉強会:「睡眠障害とうつ」、東京(2012.12.6)
  • 渋谷区メンタルケアmeeting:精神疾患と睡眠障害〜この切っても切り離せない関係〜、東京(2013.3.7)
  • エーザイ社員講演会:不眠治療のストラテジー、東京(2013.6.12)
  • MSD社外講師勉強会:不眠の薬物治療のストラテジー、東京(2013.9.5)
  • 生活習慣病と心のセミナー:生活習慣病と睡眠障害〜糖尿病を中心に〜、東京(2014.6.13)
  • 不眠症治療の新たな治療戦略(京都、東京都・市区医師会など合計9回)
  • 生活習慣病と睡眠セミナー:「生活習慣病と不眠〜不眠症の新たな治療戦略〜」、滋賀(2015.4.4)
  • 東京都精神科医会「精神科領域の不眠治療」、東京(2015.9.12)
  • 千代田区生活習慣病予防教室「生活習慣病と睡眠障害」、東京(2015.11.17)
  • 平成28年度品川福祉カレッジ医療専門講座「高齢者の睡眠の特徴とその対応」東京(2016.7.22)

日本学術振興会科学研究費助成事業

過眠症の診断・治療

過眠とは

「過眠」とは、「日常生活上、起きていなければいけないときに、自覚的に強い眠気を感じる、もしくは他人から見て眠そうにみえ、日常生活に支障がでている」状態をいいます。

このような症状の方はご相談ください

このような症状の方はご相談ください

規則正しく、十分な睡眠時間(成人でも7時間前後が目安)をとっていても

  • 日中強い眠気に襲われ、勉強や仕事に支障がある
  • 朝なかなか起きられない
  • 眠気だけでなく、寝入り際に夢を見る
  • 金縛りに遭いやすい

過眠を引き起こす原因は主に4つあります

睡眠不足(睡眠の「量」的問題)

必要とする食事量に個人差があるのと同じように、必要とする睡眠時間にも個人差はありますが、2015年に全米睡眠財団が調査・報告した研究によると、日中のパフォーマンスが高く、健康度が高い睡眠時間は、

労働世代(26~64歳):7~9時間
就学世代(14~17歳):8~10時間
就学児童(6~13歳):9~11時間

と報告されています(Sleep Health 1(1),40-43,2015)。

実際、成人に5時間睡眠を1週間続けさせ、日々のパフォーマンスと客観的な眠気を評価した結果、5時間睡眠を7日間続けることで、ナルコレプシーなどの過眠症とほぼ同等の眠気が生じることが報告されています(SLEEP 20:267-277,1997)。にも関わらず、睡眠時間を4−6時間に減らして3日目以降は、自覚的な眠気の強さは変わらないため(SLEEP 26:117-126,2003)、睡眠不足でパフォーマンスが落ちていても、それが「睡眠不足によるもの」と自覚できない状況に陥ってしまいます。また、睡眠時間6時間程度は、アルコール血中濃度が0.03%相当(道路交通法の「酒気帯び運転」に匹敵)の注意力低下をもたらすことも報告されています(Nature 388:235,1997)。さらに睡眠不足(6時間未満)を続けることで、将来的に高血圧や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を発症するリスクが上昇し、その結果、心筋梗塞や脳梗塞などを発症するリスクが1.4倍以上に跳ね上がることが報告されています(Arch Intern Med 163:205-209, 2003)。また、受験勉強などで、つい睡眠時間を削りがちな中~高校生(12~18歳)では、6時間未満の睡眠時間を続けることで、7.5~8.5時間の睡眠をとっていた人にくらべて、将来「うつ」を発症するリスクが2倍以上になることも東大の研究グループによって報告されています(SLEEP 39(8):1555-1562, 2016)(参照:朝日新聞の記事)。

慢性的に積み重なった睡眠不足は、正式には「睡眠負債」と言われているように、借金と同じようなものなので、十分な睡眠時間を確保することで返済しきらない限り、解消しません。どのくらい、「睡眠負債」という眠りの借金を貯めたかによりますが、ある研究によると、毎日8時間以上の睡眠を1ヶ月続けてようやく眠気が解消したという報告もあります。

治療は、できる限り睡眠時間を確保できるような生活習慣の改善のアドバイスを行います。寝不足でパフォーマンスが落ち、そのため、残業や遅くまで勉強しているためにベッドに入る時間が遅れてしまう、早く寝ようと思ってもなかなか寝付けなくなったと言う悪循環に陥っている場合、一時的に、薬物療法を併用することもあります。

睡眠の「質」的問題

眠りの質を悪くする病気の代表例として、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」とむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群:RLS)に合併しやすい「周期性四肢運動」があります。また、不整脈や、喘息による呼吸苦や、アトピー性皮膚炎などによるかゆみ、眠っているときの歯ぎしりなども、眠りの質を悪くする原因になることがあります。眠りの質を悪くする体の病気が隠れていないかどうかを確認するためには、PSG(polysomnography)検査が必要になります。

治療は、眠りの質を悪くしている体の病気の治療を第一に行いますが、補助的に一時的に睡眠薬等を用いることもあります。

睡眠の「タイミング」の問題

人の睡眠・覚醒は体内時計によってコントロールされ、一定のリズムをもって、睡眠・覚醒を繰り返します。不規則な生活や夜型生活を続けた結果、本来、眠るべき時間に脳と体が起きている状態になり、本来、起きていなければならない時間帯(仕事や勉強)に脳と体が眠っている状態になってしまい、日中の眠気や体調不良の原因になるのが「概日リズム障害」です。

治療は、社会生活を行う上で望ましい時間に寝起きできるよう、生活習慣の改善のアドバイスに加え、体内時計を調整する薬などを用いることもあります。

睡眠の器質的問題=過眠症

「脳」の機能の一つに安定して起きている状態を維持する機能があります。この機能に障害が起きてしまい、十分な睡眠時間(日々最低でも6時間以上)を確保しているにも関わらず、上司と対面で打合せ中やテストの問題を解いている最中など、普通寝落ちしないような場面でも居眠りをしてしまうほどの強い眠気が生じてしまうのが「過眠症」です。過眠症は「脳」の病気のため、客観的な指標で評価する精密検査を行って、確定診断をします。ただ自覚的に「眠い」だけでは、過眠症の診断はできません。また、休日や夜に好きなことをしているときは寝落ちすることがないのならば、「過眠症」の可能性は低くなります。

  • ナルコレプシー:典型的なナルコレプシーの場合、日中の強い眠気に加え、金縛りや入眠時幻覚(寝入り際の夢見)、情動脱力発作など、特徴的な体の症状を伴います。軽症のナルコレプシーの場合、これらの体の症状を認めないことがあります。確定診断のためには、最低2週間以上、規則正しく6時間以上の睡眠を確保した上で、PSG検査に加え、MSLT検査という昼寝の検査をして、客観的に日中の眠気の強さの評価とナルコレプシーに特徴的な脳波所見の確認が必須です。
  • 特発性過眠症:ナルコレプシーに認められる特徴的な体の症状も特徴的な脳波所見も認めないにも関わらず、ナルコレプシー同等の日中の眠気を生じる過眠症です。診断のためには、今までの睡眠パターンや過去の睡眠時間の確認に加え、ナルコレプシーの診断の検査と同じく、PSG検査とMSLT検査を行い、眠気の強さを評価する必要があります。


治療は、「ナルコレプシー」や「特発性過眠症」は、「眠気の出やすい体質」になっているため、十分な睡眠時間を確保しても耐えがたい眠気が生じてしまうため、眠気を押さえる薬を最小限の量で適切な時間に服用することになります。

  • クライネ・レヴィン症候群(反復性過眠症):病的な強い眠気が2日〜5週間続く時期が年に1回以上、反復して生じる過眠症です。非常に希な過眠症で、眠気以外に特徴的な精神症状を伴います。慢性的な寝不足が続いたあとや、心理的な原因で、似たような状態になることもあります。
  • 月経関連過眠症:女性ホルモン(黄体ホルモン)に眠気を強める作用があるため、女性の38%が月経に関連して眠気の変化を自覚し、そのうち93%は月経中・月経前後に「眠気の増大」を認めると報告されています。

※その他:服薬・嗜好品の影響で日中の眠気が強まることがあります。

【院長の「過眠症」に関する業績】

論文(共著含む)

  • Nakamura M, Inoue Y, Matsuoka H: Tractographic imaging of posttraumatic hypersomnia. Sleep Medicine 9:98-100,2007
    ※頭部外傷で脳に微細な構造異常が生じた結果、「過眠」症状を呈した症例を報告。Sleep Medicineの表紙に、現在でもカバーイメージとして載っています。
  • 中村真樹、井上雄一、松岡博夫:トラクトグラフィによる頭部外傷後過眠症の画像所見。睡眠医療 2(4):494-495, 2008
  • Nakamura M, Kanbayashi T, Sugiura T, Inoue Y : Relationship between clinical characteristics of narcolepsy and CSF orexin-A levels, J Sleep Res 20(1): 45-49, 2011
  • Nakamura M, Nishida S, Hayashida K, Ueki Y, Dauvilliers Y, Inoue Y: Differences in brain morphological findings between narcolepsy with and without cataplexy. PLos One 2013;8(11):e81059
    ※情動脱力発作を伴うナルコレプシーで、扁桃体といわれる情動に関わる脳の部位にわずかな構造異常がある可能性を報告した論文。この論文により、Narcolepsy Network 29th Annual Conference, Researcher of the year award 2014 (USA)(全米ナルコレプシーネットワーク2014年ベスト研究者賞)を受賞し、Who's Who in the World 33rd Edition, 2016に選出されました。
  • Medals
  • Certificate
  • Takei Y, Komada Y, Namba K, Sasai T, Nakamura M, Sugiura T, Hayashida K, Inoue Y.  Differences in findings of nocturnal polysomnography and multiple sleep latency test between narcolepsy and idiopathic hypersomnia. Clin Neurophysiol. 2012, 123(1):137-41
  • Sakuta K, Nakamura M, Komada Y, Yamada S, Kawana F, Kanbayashi T, Inoue Y. Possible mechanism of secondary narcolepsy with a long sleep time following surgery for craniopharingioma. Inten Med 2012; 51(4):413-7
  • Ueki Y, Hayashida K, Komada Y, Nakamura M, Kobayashi M, Iimori M, Inoue Y. Factors associated with duration before receiving definitive diagnosis of narcolepsy among Japanese patients affected with the disorder. Int J Behav Med 2013 Dec 3, Published online

学会発表(共演含む)・学会講演

  • 中村真樹,井上雄一,松岡洋夫:トラクトグラフィによる頭部外傷後過眠症の画像所見,第3回関東睡眠懇話会,東京(2008.2)
  • 中村真樹、神林崇、井上雄一:特発性過眠症とナルコレプシーにおけるオレキシンとHLA-DR2、第33回日本睡眠学会、郡山(2008.6)
  • 中村真樹、井上雄一:MR-DTI/Tractographyを用いたナルコレプシーにおける脳微細構造異常の予備的検討、第4回関東睡眠懇話会、東京(2009.1)
  • 中村真樹、神林崇、井上雄一:ナルコレプシーの臨床症状と髄液オレキシン濃度の関係、第31回日本生物学的精神医学会、京都(2009.4)
  • 中村真樹、大和田理代、松浦雅人、井上雄一:拡散テンソル画像とVBMによるナルコレプシーの大脳白質異常所見、第34回日本睡眠学会、大阪(2009.10)
  • 作田慶輔、中村真樹、山田正三、川名ふさ江、井上雄一:頭蓋咽頭腫の術後に発症したナルコレプシー症例、第34回日本睡眠学会、大阪(2009.10)
  • 武井洋一郎、笹井妙子、岡靖哲、駒田陽子、中村真樹、井上雄一:ナルコレプシー患者における反復睡眠潜時検査(MSLT)所見の特徴、第34回日本睡眠学会、大阪(2009.10)
  • Nakamura M, Kanbayashi T, Inoue Y : Narcolepsy symptoms and CSF orexin-A levels, 3rd Asian Narcolepsy Forum, Osaka (2009.10)
  • Nakamura M, Sakuta K, Inoue Y: Brain morphometric change in narcolepsy -Diffusion Tensor Imaging and Voxel-based morphometry(VBM) study-, Turkish-Japanese Sleep Forum, Izmir(2010.5)
  • 中村真樹、作田慶輔、林田健一、井上雄一:特発性過眠症における大脳微細構造異常所見、第35回日本睡眠学会、名古屋(2010.7)
  • 植木洋一郎、林田健一、中村真樹、渡邊芽里、小林美奈、井上雄一:ナルコレプシー患者の受診行動に関する実態調査、第35回日本睡眠学会、名古屋(2010.7)
  • 中村真樹、作田慶輔、西田慎吾、横山恵子、松浦雅人、井上雄一:ナルコレプシーと特発性過眠症に見られる脳微細構造異常の差異、第40回日本臨床神経生理学会、神戸(2010.11)
  • 中村真樹:過眠~なぜ眠いのか?眠気の原因とその対策~、第6回産業職域睡眠セミナー、東京(2011.2)
  • 中村真樹、西田慎吾、林田健一、井上雄一:ナルコレプシーに認められるREM関連症状に関わる微細脳構造異常、第6回関東睡眠懇話会、東京(2011.2)
  • Nakamura M, Nishida S, Ueki Y, Hayashida K, Inoue Y. The brain microstractural abnormalities in narcolepsy those cause daytime sleepiness and cataplexy. World Sleep 2011, Kyoto (2011.10.17)
  • Nakamura M, Inoue Y. The neuroimaging study on narcolepsy -The brain morphological difference between narcolepsy with cataplexy and narcolepsy without cataplexy-. Sleep Research Academy in Kyoto 2011, Kyoto (2011.10.17)
  • Takei Y, Nakamura M, Inoue Y et al. : Differences in findings of nocturnal polysomnography and multiple sleep latency test between narcolepsy and idiopathic hypersomnia. World Sleep 2011, Kyoto (2011.10.17)
  • 中村真樹、井上雄一:シンポジウム「過眠症の病態研究のシンポ」‐過眠症の画像研究‐、第37回日本睡眠学会、東京(2012.6.30)
  • 中村真樹、井上雄一:情動脱力発作を伴うナルコレプシーの身体合併症リスク、第39回日本睡眠学会、徳島(2014.7.2-4)
  • 碓氷章、松井健太郎、西田慎吾、伊藤永喜、栁原万里子、中村真樹、井上雄一:若年男性が睡眠不足に陥るとMSLTナルコレプシー基準を満たしやすい、第39回日本睡眠学会、徳島(2014.7.2-4)
  • 渡邉悠児、鈴木圭輔、宮本雅之、宮本智之、松井健太郎、西田慎吾、林田健一、碓氷章、井上雄一、植木洋一郎、村田桃代、中村真樹、沼尾文香、渡邉由佳、平田幸一:ナルコレプシーと特発性過眠症における一次性頭痛合併に関する調査、第39回日本睡眠学会、徳島(2014.7.2-4)
  • Nakamura M, Inoue Y: Differences in Brain Morphological Findings between Narcolepsy with and without Cataplexy -The neuroimaging study on Narcolepsy-, Narcolepsy Network’s 19th Annual Conference, Denver (2014.10.18)
  • 中村真樹、伊東若子、今西彩、神林崇、井上雄一:髄液オレキシンとアディポネクチン・レプチンの関連、第40回日本睡眠学会、宇都宮(2015.7.2-3)

日本学術振興会科学研究費助成事業

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群:RLS)とは、夕方以降、特に眠る前に、足などに妙な不快感が生じて、寝付けなくなる、つまり、不眠の原因になりうる病気です。足に不快感があるだけでは、レストレスレッグス症候群の診断にはなりません。

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の特徴

以下の4つの特徴がそろったとき、始めて、レストレスレッグス症候群が強く疑われます。

1:脚を中心とした不快感

夕方以降、リラックスしてテレビを見ているなどの安静時やお布団・ベッドに入った後に、脚の表面では無く、深いところ(骨と筋肉の間とか、筋肉の奥の方と訴える方が多いです)に、何ともいえない不快感がある

2:この不快感のため、じっとしていられない

3:脚を動かしたり、マッサージしたりすることで、不快感が消失、あるいは軽くなる

4:夕方以降、夜にこの不快感が出現する、あるいは、悪化する

レストレスレッグス症候群は、日本人では、症状が軽い方を含めると4%(100人に4人)くらいの頻度と言われ、治療を必要とするほどの不快感を訴える人は1%程度と言われています。年齢が高まるほど、レストレスレッグス症候群の症状を認める人が増え、どちらかというと、女性に多い傾向があります。

このような症状がある方はご相談ください

このような症状がある方はご相談ください
  • 夜寝ようとすると脚(時に腕や腰)にムズムズするような不快感が生じる
  • リラックスしていると不快感が強まる
  • 不快感のため、居ても立っても居られない
  • 不快感は、脚を動かしたりマッサージしたりする時には気にならなくなる
  • 不快感のために眠いのに寝付けないという不眠症状(不眠困難)がある

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の原因

特発性

遺伝・体質が原因で、40歳以前から症状を認めることが多い。家族にも同様な症状を訴える人がいることが多い。

2次性

体の病気や薬・嗜好品の影響によるもの。例として、

  • 鉄不足
  • 貧血
  • 腎臓病(透析するほど重症な場合)
  • 妊娠中
  • 抗うつ薬や向精神薬を服用中
  • カフェイン、喫煙、飲酒

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の治療法

RLSは脳の付け根あたりにあるA11神経系の働きの異常が原因とされているため、A11神経系のドパミンの作用を助ける薬が有効とされています。また、ドパミンの合成に鉄分が必要なため、明らかに鉄不足状態になっている場合は、補助的に医薬品の鉄剤を処方することもあります。また、過剰に興奮した神経を押さえる作用のある薬を処方することもあります。2次性のRLSの場合、原因となった病気が改善したり、原因・悪化要因となる嗜好品(カフェイン、お酒、煙草)を止めたりすることで症状が改善することもあります。
なお、ドパミンの作用を助けるお薬を、「不快感がとれないから」といって多く服用すると、薬が効かなくなるばかりか、逆に不快感が強まる(この現象を「オーグメンテーション」と呼びます)ことがあるので、自己判断でお薬を増やして飲むことは決してしないでください。

周期性四肢運動障害(PLMD)

レストレスレッグス症候群の方の多くに、睡眠中に、脚が小刻みに周期的にピクピク動く「周期性四肢運動(PLM)」を伴うことがあります。自覚的な不快感がなく、小さな動きだと、一緒に生活しているご家族も気づかないことがありますが、これが頻繁に起きると、眠りが浅くなり、「熟眠障害」や「中途覚醒」の原因になり、ときに日中の眠気に繋がることもあります。PLMを確認するためには、一泊の泊まりの検査が必要です。

【院長の「レストレスレッグス症候群」に関する業績】

医学系雑誌

  • 中村真樹、井上雄一:むずむず脚症候群の最近の動向。老年精神医学雑誌,20(増刊号Ⅲ): 133-139, 2009
  • 中村真樹、井上雄一:アジア人でのレストレスレッグス症候群の疫学と臨床的特徴,睡眠医学,睡眠医療,4(1):8-14, 2010
  • 中村真樹、井上雄一:<新しい疾患概念を作った薬>レストレスレッグス(むずむず脚)症候群
    プラミペキソール,JIM 20(4):282-285, 2010
  • 中村真樹、井上雄一:むずむず脚症候群, 老年精神医学雑誌、21(9):971-980, 2010
  • 中村真樹、井上雄一:レストレスレッグス症候群の現状と治療、臨床精神薬理 15(4):451-460, 2012
  • 中村真樹、井上雄一:レストレスレッグス症候群、「わたしの診療手順」臨床精神医学 第40巻増刊号、254-256, 2012
  • 中村真樹、井上雄一、むずむず脚(下肢静止不能)症候群(restless legs syndrome)、臨床雑誌「内科」109(6):968-971, 2012
  • 中村真樹、井上雄一、レストレスレッグス症候群、カレントテラピー 33(4):43-50, 2015

論文(共著含む)

  • Kobayashi M, Namba K, Ito E, Nishida S, Nakamura M, Ueki Y, Furudate N, Kagimura T, Usui A, Inoue Y. The validity of the PAM-RL device for evaluating periodic limb movements in sleep and an investigation on night-to-night variability of periodic limb movements during sleep in patients with restless legs syndrome or periodic limb movement disorder using this system. Sleep Med 2014 15(1):138-43
  • Suzuki K, Miyamoto M, Miyamoto T, Suzuki S, Inoue Y, Murata M, Matsui K, Nishida S, Hayashida K, Usui A, Ueki Y, Nakamura M, Hirata K. The effect of comorbidity of restless legs syndrome and migraine on sleep and mood: an integration of multicenter data. Sleep Biol Rhythms 2016 14:187-191
  • Takahashi M, Nishida S, Nakamura M, Kobayashi M, Matsui K, Ito E, Usui A, Inoue Y. Restless legs syndrome augmentation among Japanese patients receiving pramipexole therapy: Rate and risk factors in a retrospective study. PLos One 2017 12(3):e0173535

書籍

  • 中村真樹:ビ・シフロールと鉄剤を併用する意外な疾患、「日経DIクイズ・精神・神経疾患編」、日経BP、pp119

学会発表(共演含む)・学会講演

  • 内山敬晴、田ケ谷浩邦、井上雄一、中村真樹、小林美奈:未治療のむずむず脚患者における健康関連QOL尺度及びこれに影響を及ぼす因子の検討、第36回日本睡眠学会、京都(2011.10.15)
  • 小林美奈、難波一義、西田慎吾、中村真樹、井上雄一、飯森眞喜雄:レストレスレッグス症候群(RLS)患者の周期性四肢運動(PLM)日差変動測定における簡易検査装置(PAM-RL)の有用性、第36回日本睡眠学会、京都(2011.10.15)
  • 西田信吾、中村真樹、小林美奈、松井健太郎、伊藤永喜、碓氷章、井上雄一:レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome:RLS)患者のpramipexole治療下におけるaugmentation発症の実態、第38回日本睡眠学会、秋田(2013.6.28)
  • 鈴木紫布、鈴木圭輔、宮本雅之、宮本智之、井上雄一、松井健太郎、村田桃代、西田慎吾、林田健一、碓氷章、植木洋一郎、中村真樹、沼尾文香、平田幸一:レストレスレッグス症候群と片頭痛との関連、第40回日本睡眠学会、宇都宮(2015.7.2-3)
  • 市川・新浦安エリア精神科医RLS勉強会:レストレスレッグス症候群の診断と治療、千葉(2013.5.17)
  • むずむず脚症候群友の会講演会:むずむず脚症候群とオーグメンテーション、東京(2013.11.10)
  • 北海道透析療法フォーラム:透析患者と睡眠障害、札幌(2013.12.7)

概日リズム睡眠障害

概日リズム睡眠障害とは、体内時計の乱れにより、望ましい時間に眠れない、起きられなくなった状態をいいます。

概日リズム睡眠障害の分類

  • 睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)による正式な病名は「概日リズム睡眠・覚醒障害:CRSWD(Circadian Rhythm Sleep-Wake disorder)」で、主に以下の6つに分類されます。

睡眠・覚醒相後退障害(DSPD:Delayed Sleep-Wake Phase Disorder)

  • 社会生活を行う上で、望ましい時刻に入眠できず(入眠困難)、同時に望ましい時刻に起床できない(起床困難)ことを特徴とする
    例)夜12時に布団・ベッドに入るが、深夜2-3時まで寝付けず、朝7時に起きたくても起きられない。

睡眠・覚醒相前進障害(ASPD:Advanced Sleep-Wake Phase Disorder)

  • 社会生活を行う上で、望ましい時刻の前に強い眠気により眠ってしまい、同時に望ましい時刻より前に自然に目覚めてしまうことを特徴とする
    例)夜11時頃まで起きていたいのに、夜8時になると強い眠気に襲われるため寝室で寝てしまい、深夜3時頃にすっきり目が覚めて、その後は眠れない。

不規則睡眠・覚醒リズム障害(ISRD:Irregular Sleep-Wake Phase Disorder)

  • 一日の中で複数回(3回以上)の睡眠が不規則に出現(いわゆる分割睡眠)
    例)昼過ぎに、いつのまにか2−3時間眠ってしまい、また夜も数時間眠ったあとに目が覚めて、何か活動をするが、明け方にまた眠ってしまう

非24時間睡眠・覚醒リズム障害(Non-24 CRSD)

  • 睡眠周期が24時間を越えているため、自然に寝付く時刻と自然に目が覚める時刻が1−2時間程度、毎日、遅くなることを特徴とする
    例)昨日は深夜1時頃に寝付いて7時に起きられたが、今日は1時に布団に入ったのに深夜3時頃まで寝付けず朝9時過ぎまで起きられなかった。一昨日は23時に寝付いて5時頃に目が覚めた。日々2時間、寝付ける時間・目が覚める時間がずれていく。

交代勤務障害(Shift Work Disorder)

  • 夜勤などの交代勤務に従事した結果、不眠や(勤務中の)過度の眠気が、総睡眠時間の減少を伴って生じる

時差障害(Jet Lag Disorder)

  • 最低2時間以上の時差のある地域にジェット機により移動した際に、現地あるいは帰国後に不眠や過剰な眠気が生じる
  • 渡航後、もしくは帰国後2日以内に、不眠に加え、日中の強い眠気や全身倦怠感(だるさや頭の重苦しさ)や胃腸症状(下痢、腹痛など)などを認めることが多い
    ※Social Jet Lag:休日などに2時間以上、夜更かしをすることによって、時差のある地域に移動していなくても、平日に時差障害と同様の症状を来した状態
    確定診断には、これらの症状が3ヶ月以上持続し、最低でも7日間(できれば14日間)の睡眠日誌(睡眠記録、睡眠アプリ)や睡眠記録計(アクチグラフ)により客観的に睡眠・覚醒のパターンを確認する必要があります。

このような症状があればご相談ください

このような症状があればご相談ください
  • 早く寝ようとしてもなかなか寝付けず、深夜になってようやく寝付く
  • 一度寝付くと、途中ほとんど目が覚めない
  • 朝起きなければいけない時間になかなか起きられない
  • 午前中は調子が悪いが、夕方以降になると眠気や疲労感が取れて元気になる

概日リズム睡眠障害の治療

主に体内時計を安定させる薬を服用しながら、睡眠日誌を付け、規則正しい生活をおくることで、通常は1−2ヶ月で睡眠・覚醒リズムは改善します。

ただし、胃腸などの内臓の体内時計の回復には更に数ヶ月の時間を要します。

また、睡眠・覚醒リズムが落ち着いたからといって、夜更かしや朝寝坊をすると、睡眠覚醒リズム障害が再発することがあります。
寝付けない・起きられないことの背景に、精神科疾患や発達障害、心理的要因が隠れている場合、治療が長引くことがあります。

【院長の「概日リズム睡眠・覚醒障害」に関する業績】

論文(共著含む)

  • Abe T, Inoue Y, Komada Y, Nakamura M, Asaoka S, Kanno M, Shibui K, Hayashida K, Usui A, Takahashi K.  Relation between morningness-eveningness score and depressive symptoms among patients with delayed sleep phase syndrome.  Sleep Med. 2011, 12(7):680-4
  • Yanagihara M, Nakamura M, Usui A, Nishida S, Ito E, Okawa M, Inoue Y. The melatonin receptor agonist is effective for free-running type circadian rhythm sleep disorder: case report on two sighted patients. Tohoku J Exp Med 2014 234(2):123-8

学会発表(共演含む)・学会講演

  • 西田慎吾、中村真樹、植木洋一郎、菅野芽里、林田健一、井上雄一:メラトニン受容体アゴニストramelteonの睡眠相後退症候群(DSPS)治療における有効性の検討、第36回日本睡眠学会、京都(2011.10.15)
  • 西田慎吾、中村真樹、伊藤永喜、植木洋一郎、菅野芽里、林田健一、井上雄一:メラトニン受容体アゴニストramelteonの睡眠相後退症候群(DSPS)における有効性と治療反応性規定要因に関する研究、第37回日本睡眠学会、東京(2012.6.28)
  • 駒田陽子、西田慎吾、碓氷章、中村真樹、菅野芽里、笹井妙子、井上雄一:夜間摂食症候群と睡眠関連摂食障害の概日リズムからの検討、第42回日本臨床神経生理学会、東京(2012.11.8)
  • 柳原万里子、中村真樹、西田慎吾、伊藤永喜、碓氷章、井上雄一:非24時間睡眠覚醒症候群患者に対しラメルテオンを投与し改善が得られた3症例、第38回日本睡眠学会、秋田(2013.6.28)
  • 駒田陽子、西田慎吾、碓氷章、中村真樹、菅野芽里、笹井妙子、井上雄一:1次性睡眠関連摂食障害と睡眠薬服用・リズム障害に伴う2次性睡眠関連摂食障害の臨床的特徴の比較、第38回日本睡眠学会、秋田(2013.6.28)
  • 西田慎吾、碓氷章、中村真樹、伊藤永喜、松井健太郎、林田健一、植木洋一郎、菅野芽里、駒田洋子、高橋清久、井上雄一:睡眠相後退症候群(DSPD)治療におけるメラトニン受容体アゴニストramelteonの治療反応規定因子の検討、第39回日本睡眠学会、徳島(2014.7.2-4)

一般・企業・医師会等向け講演

  • メラトニン受容体アゴニスト・ラメルテオン「不眠症治療を考える」:不眠症治療Up to Date-これからの薬物療法を考える(奈良、名古屋、大阪、東京都・市区医師会など計14回)
  • 睡眠医療冬季セミナー:睡眠の量・質とリズム障害

雑誌など

  • 「「起きられない」ボクと「眠れない」アイツの処方箋」Men’s NON-NO 2016.10号p226-227

寝ぼけ症状

寝ぼけ症状

「寝ぼけ」は、ICSD-3(睡眠障害国際分類第3版)での正式な名前は、「睡眠時随伴症」といいます。
眠っているとき、あるいは眠りに落ちるときや目が覚めるとき、眠りが浅くなるときなどのような「眠り」と「覚醒」の境界の状態で生じる体の症状のことを指します。

細かな分類では

NREM(ノンレム)睡眠時随伴症

  • 錯乱性覚醒
  • 睡眠時遊行症(夢遊病)
  • 睡眠時驚愕症(夜驚)
  • 睡眠関連摂食異常症(寝ぼけ食い)

REM(レム)睡眠随伴症

  • REM睡眠行動障害
  • 睡眠麻痺(金縛り)
  • 悪夢障害

その他

  • 頭蓋内爆発音症候群
  • 遺尿症(おねしょ)

などがあります。

REM睡眠行動障害とは

最近、「大人の寝ぼけ」として注目されている病気に「REM睡眠行動障害」があります。本来、夢に合わせて体が動くと危険なので、夢を見るとされるREM睡眠が始まると同時に、脳のある部分から全身の筋肉にブレーキを駆ける働きがありますが、このブレーキを駆ける働きが、なにかしらかの原因によって低下してしまい、夢に合わせて大声で怒鳴ったり、体をバタバタもがき動かしたり、蹴る・殴るなどの動作をしてしまう病気です。寝ているときのことなので、ご本人は全く気づかないことも有りますが、ご本人が怪我をしてしまう危険、一緒に寝ている方に怪我をさせてしまう危険、あるいは、一緒に生活している方の不眠の原因になりうる病気です。
また、最近の研究では、レヴィ小体型認知症やパーキンソン病との関連が指摘されております。

REM睡眠行動障害の診断と治療

REM睡眠行動障害に特徴的とされる症状の確認に加え、確定診断を行う場合は、一泊のPSG検査によって、REM睡眠の時の特徴的な筋肉の動き(RWA:REM without Atonia)があるかどうかを確認する必要があります。
治療は、寝ぼけ症状を軽くするお薬の服用になります。

【院長の「ねぼけ症状・REM睡眠行動障害」に関する業績】

論文(共著含む)

  • 中村真樹、井上雄一:睡眠時障害/パラソムニア、「わたしの診療手順」臨床精神医学 第40巻増刊号、257-259, 2012
  • Miyamoto T, Miyamoto M, Iwanami M, Kobayashi M, Nakamura M, Inoue Y, Ando C, Hirata K. The REM sleep behavior disorder screening questionnaire: Validation study of a Japanese version, Sleep Med. 10: 1151-1154, 2009
  • Miyamoto T, Miyamoto M, Iwanami M, Hirata K, Kobayashi M, Nakamura M, Inoue Y. Olfactory dysfunction in idiopathic REM sleep behavior disorder, Sleep Med. 11: 458-461, 2010
  • Hanyu H, Inoue Y, Sakurai H, Kanetaka H, Nakamura M, Miyamoto T, Sasai T, Iwamoto T. Regional cerebral blood flow changes in patients with idiopathic REM sleep behavior disorder. Eur J Neurol 18(5):784-788, 2010
  • Hanyu H, Inoue Y, Sakurai H, Kanetaka H, Nakamura M, Miyamoto T, Sasai T, Iwamoto T. Voxel-based magnetic resonance imaging study of structural brain changes in patients with idiopathic REM sleep behavior disorder. Parkinsonism Relat Disord 2012 18(2):136-9
  • Sakurai H, Hanyu H, Inoue Y, Kanetaka H, Nakamura M, Miyamoto T, Sasai T, Iwamoto T. Longitudinal study of regional cerebral blood flow in elderly patients with idiopathic rapid eye movement sleep behavior disorder. Geriatr Gerontol Int 2014; 14(1):115-20
  • Kawaguchi H, Shimada H, Kodaka F, Suzuki M, Shinotoh H, Hirano S, Kershaw J, Inoue Y, Nakamura M, Sasai T, Kobayashi M, Suhara T, Ito H. Principal Component Analysis of Multimodal Neuromelanin MRI and Dopamine Transporter PET Data Provides a Specific Metric for the Nigral Dopaminergic Neuronal Density. PLOS ONE 2016: e0151191
  • Komada Y, Takaesu Y, Matsui K, Nakamura M, Nishida S, Kanno M, Usui A, Inoue Y. Comparison of clinical features between primary and drug-induced sleep-related eating disorder. Neuropsychiatr Dis Treat. 2016 12:1275-80
  • 中村真樹:REM睡眠行動障害、成人病と生活習慣病(日本成人病学会準機関誌) 48(8)、905-910、2018

学会発表(共演含む)・学会講演

  • 駒田陽子、井上雄一、中村真樹、菅野芽里、西田慎吾、林田健一、植木洋一郎:睡眠関連食行動障害の臨床的特徴、第26回不眠研究会、東京(2010.12)
  • 駒田陽子、西田慎吾、碓氷章、中村真樹、菅野芽里、笹井妙子、井上雄一:夜間摂食症候群と睡眠関連摂食障害の概日リズムからの検討、第42回日本臨床神経生理学会、東京(2012.11.8)
  • 駒田陽子、西田慎吾、碓氷章、中村真樹、菅野芽里、笹井妙子、井上雄一:1次性睡眠関連摂食障害と睡眠薬服用・リズム障害に伴う2次性睡眠関連摂食障害の臨床的特徴の比較、第38回日本睡眠学会、秋田(6.28) ・古川彰吾、島田斉、篠遠仁、平野成樹、山田真希子、川口拓之、伊藤浩、西田慎吾、小林美奈、笹井妙子、中村真樹、桑原聡、井上雄一、須原哲也:レム睡眠行動異常症患者の被殻ドーパミントランスポーター結合能の評価、第55回日本神経学会、福岡(2014.5.23)
  • Furukawa S, Shimada H, Shinotoh H, Hirano S, Tamada M, Kawaguchi H, Ito H, Nishida S, Kobayashi M, Sasai T, Nakamura M, Kuwabara S, Inoue Y, Suhara T: Quantification of putaminal dopamine transporter in patients with REM sleep behavior disorder and Parkinson’s disease, 18thInternational Congress of Parkinson’s Disease and Movement Disorders, Stockholm (2014.6.8)

書籍

  • 中村真樹、井上雄一:レム睡眠行動障害「睡眠教室-夜の病気たち-」(宮崎総一郎、井上雄一 編著)新興医学出版社, pp.118-122
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